JUNS Blog

JUNS株式会社の公式ブログです。主に開発・新製品や企業活動についてのあれこれ。

「シャイニング」から考えるネット時代の映像アスペクト比

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ここの訳は私の記憶では「おこんばんわ!」だったような気がするのですが、なんだか夏バテのせいなのかまったく食欲がなく、家に帰りたくないのでだらだらブログを書いております。おこんばんわ。

先日、長嶋有の『観なかった映画』という本を読んでいたところ、スタンリー・キューブリックの「シャイニング」を、著者の長嶋さんが若かりし頃VHSの4:3で観て、それは今のDVDやBlu-rayの16:9より恐ろしいものではなかっただろうかというくだりがあり、気になりすぎたので調べてみました。

映像アスペクト比の詳細はこちらを

gigazine.net


実際に「シャイニング」を見直してみると

16:9

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4:3

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16:9

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4:3

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16:9

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4:3

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主観も入りますが、確かに4:3の方が怖さが増すような気がします。
なぜ怖さが増すのか考えてみると、見えるものが少なくなる分、見えないものを見ようとする力(想像力)が脳内で補填されるのではないかと。
さらに言えば私は16:9でしか「シャイニング」を見たことがないので、そこにあるべきはずのサイドを見ようとしてそう感じるのかもしれません。

近頃は4K8KとかHDRとかVRとか高精細方向ばかりに心酔していたのですが、古くからあるアスペクト比の歴史に目を向けてみると色々と面白いことに気づきはじめました。
前述のGIGIZINEの記事にもあるようにあらゆる画角が映像の歴史の中で模索され進化してきたわけですが、それはフィルムの仕組みや投影のための技術、放送規格に制限された中での歩みであったとも言えます。
その後、映像がデジタル化されたことでフィルムの制約がなくなり、次にネット上で取り扱われはじめ”放送”にまつわる規格からも解き放たれた今、アスペクト比についても正にフリーダム。

現に、LINEやインスタLIVEに代表されるようなスマホでのライブ配信は、映像に長く携わってきたおじさんおばさんからすると考えられない縦型が主流です。

視聴する端末や放送(配信)方法や、コンテンツの内容に合わせて、自由な絵作りができれば、より最適で力をもった動画をつくることが出来ます。


「シャイニング」ひとつとっても、1枚目のジャック・ニコルソンのショットはワイドよりも正方形に近い比率の方が、その人にフォーカスできるのでしっくりきますが、2枚目のダニーが三輪車で廊下を走るシーンは、ワイドの方が絵としては美しい(怖いのは4:3の方が怖い)。
対談や討論形式の番組では、Blackmagicのスーパーソースのように何人かの人物を4:3や1:1で抜いてタイトルや背景画と組み合わせるのも面白い。
スマホの縦型ライブも、縦だからこそ生きてくる映像や絵作りがあります。

とはいっても、特に生放送で複数素材のアスペクト比や配置を自由に扱うのにはそれなりに高価な機材が必要です。
これを安価にできるものをJUNSでつくりたい!ジャック・ニコルソンのおかげか、さっき飲んだチョコラBBのせいか、久方ぶりにエンジンかかってきました!


sudo

プロとアマチュアが同じ機材を使う時代のクリエイティブとは

昨夜は、月に1回ネットで配信している「宍戸留美×津田大介 Oil in Life」102回目の放送でした。ゲストはSUGIURUMNさん。
OIL初のDJプレイスタイルでお届けしました。

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演者の手元と顔をねらうリモートカメラLiveCAMを並べて配置。

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並ぶとかわいい。

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NATIVE INSTRUMENTSTRAKTOR

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SDI1が、並んだLiveCAMの左の子。SDI2が右の子。
SDI3と4は三脚固定のAC160
HDMI1はクレーンのAF105
HDMI2は上から狙うLiveCAM61
DVIはちょっとPONからの素材出しです。

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打ち合わせの時に、SUGIURUMNさんの「ゆるキャラとセッションしたら面白いかも」というアイディアで、急きょTwitterで募集して日野市から来てくれた うさぎのロップとのダンスタイムは、私の大好きな『未来世紀ブラジル』的な世界観に仕上がっています。

津田さんとのトークは、デジタル時代の曲作りに関して。
機材の進歩で、プロとアマチュアがまったく同じ機材を使うようになった今、プロがどのような創作をしていくべきなのか、という話はすべての業界に通じる話でもあります。

JUNSにしても、そのような時代だからこそできる役割があるわけで
「さらなる工夫と頓智が必要。古いものもいいけれど新しいものも絶対に試すべき」というSUGIURUMNさんの言葉には、機材を提供する側の立場としても活を入れていただきました。

SUGIURUMNさんの3年ぶりのアルバム「AI am a boy」は人工知能をテーマにされていますが、人の考えることやつくるものにアイディアやパッションや何か1つでもプラスαの薬味を添えられるようなモノやサービスを提供したいという思いは創業時代から変わらず。
今週は新製品のリリースも控えているので、耳を逆立ててJUNSも頑張ります!

www.youtube.com

Amazon.co.jp: SUGIURUMN, スギウラム : AI am a boy. [国内盤CD] (BWRCD-003) - ミュージック

 

sudo



「aiwa(アイワ)」ブランド復活に期待

上野の不忍池から見えたaiwaの大きな看板。SONYに買われたのち、いつの間にか会社ごと消えてしまっていたが、復活すると聞き嬉しい。
かつてCDのマスターはDATで作るのが当たり前で、プロミュージャンもDATを持って歩いていたものだ。その主企業であったオーディオメーカーaiwaが復活する。山水から始まり、多くの日本のオーディオメーカーが海外のファンドに買われ、消えたブランドもある。aiwaにはもう一度プロ用機材を出してほしいが、難しいかなあ、期待だけしておく。


写真は、aiwaとは関係ないけれど先日旧知の山作戦さんが行ったMC無し、1カメ、1時間一本勝負ライブ配信のヒトコマ。

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アーカイブこちらで見れます。

freshlive.tv

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JUNS LiveCAM×池上通信機 iHTR-100 series の全国行脚はじまる!

LiveCAMと池上通信機の通称「ひかり太郎」映像パケット化多重光伝送装置iHTR-100 seriesの接続テスト。
RS232C接続で問題なくつながりました。

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「ひかり太郎」の詳細はこち

iHTR-100 series 映像パケット化 多重光伝送装置 – Ikegami

最大8系統のHD-SDI信号(オプションでカメラケーブルにも対応可能)をまとめて 光ファイバーケーブル(LCシングルモード)で長距離伝送を行える装置です。

「ひかり太郎」の産みのお父さんより RS232Cに対応しているので、LiveCAMの映像信号と制御信号を同時に送れるのではないか、とお話をいただき、テストしてみたところ問題なく動作しました!

 

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この装置を使用すれば、最大40kmの距離を、カメラからの映像とコントロール制御信号の両方を引き延ばして扱うことが可能となります。

 

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LiveCAMは安価なのに、フォーカスやアイリス、ホワイトバランス、色味をマニュアルで制御できるので、他のカメラとの組み合わせにも使用しやすいと池上さんからもお褒めの言葉をいただき、丸い筐体に喜びを隠し切れない子たち。

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SDI信号(LiveCAM61テスト時)テストにもクリア。

 

今週末から、東北映像フェスティバル2017、九州放送機器展の池上通信機ブースで展示されますので、お近くの方はぜひお立ち寄りください。
JUNSスタッフはおりませんが、IKEGAMIさんの若手ががっつり説明してくださる!はずです!

東北映像フェスティバル2017「映像機器展」 | 一般社団法人 東北映像製作社協会

九州放送機器展(QBEE)|九州最大のプロ向け放送・業務用機器展

ポケットにしのばせたい『映画テレビ技術手帳』

会社の掃除をしていたら、生徒手帳みたいな手帳が出てきました。
なにこれ。かわいい。ポケットにしのばせたい。

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B7 手のひらサイズ。

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中を開いたら
『映画テレビ技術手帳』総目次
・映画用フィルム
・映画撮影
・映画撮影用レンズ
・測光計器・フィルター
・現像
・映写機・編集卓
・テレビジョン
・録音
・照明
・一般
・規格
とあります。

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このようなフィルムカメラの構造や、レンズの光学式や、色温度についての説明、マイクの周波数などの 映像製作に関わる「いろは」が全て掲載されている手帳なのでした。


300ページくらいあって、巻末に80ページくらい広告が入っています(すごい!)
90年代の最先端。

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マイクだけは変わらない。。

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チャップリンの「モダン・タイムス」のようです。

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お約束の日芸。。

 

この手帳ほしいけど、さすがにもう発行してないだろうなぁと思って調べてみたら、なんとありました。

www.mpte.jp

最新版には、HDRと、ドローンの項目が追加されたとのこと!

サイズがB6に大きくなっているらしい(表紙もクロス張りでなくなっていそう)ので、もはやポケットにはしのばせられなさそうですが、購入必須です。


sudo