JUNS Blog

JUNS株式会社の公式ブログです。主に開発・新製品や企業活動についてのあれこれ。

「最強のPhotoShopマシン(メモリ32GByte/8Core/CUDA/超静音)を作る」前編



PhotoShopがCS4で64bitとCUDAに対応した(Windows版のみ)

その革命的な操作感はPCの力の二乗にも跳ね上がる
逆を言えば今までと同じマシンで使っているとCS4の力はまったくわからない

ネイティブ64bit化により今までの10倍以上にも広がるメモリ
CUDAに対応しCPUの100倍もの速度をもつGPUを画像処理演算に使えるようにした

失礼な言い方になるがiMacやXPのマシンでは何もわからない
メモリやハードディスクを最大に積んだ100万近いMacProでもなにもわからない
今売られているマシンはどれもだめだ
わざわざCS4にアップグレードする必要はない

やっと出てきたCS4の解説本が昔のマシンで書かれていて
当然ながら本を書いたライターの方もCS4の力を知るすべもない

これから出てくるほとんどの解説本やクリエイターのレビューも
ほぼすべてが14インチのブラウン管テレビで70mm映画の批評をしたようなものになるだろう
本当に残念なことだ

僕もMacProに16Gbyteもメモリを積んで使っていたが
Mac-OSが実質32bitでしか使えないことを今になって知り
なにやら騙されていた様な気がして
とても残念に思っている
MacPro以外のマシンは基本仕様がノートパソコンなので
とても本気で使えるようなものではない

Windowsにしてもメーカー製は目も当てられないが
基本的な知識さえあればBTOである程度まともなものが
今は気が狂ったくらい安く作れる

しかし本当に安くて良い物を手に入れるのは難しい

モニターが安くなったのなら
浮いたお金でカラーキャリプレータを買わなければ意味がない
前よりは少し安くなったナナオや三菱のモニターを買うより
そこそこのモニタとキャリプレータをそろえるべきだ

ナナオだろうが評判のいい高品質パネルだろうが
どこで何のPCにつながれるかわからず作るわけだから
まともな色を出せる道理がないことを知るべし
モニターなんてボリュームのないスピーカを売っているようなものだ

だからパソコン一式をそろえるとなれば
価格以前にバランスがとても難しい
CPU/メモリ/HDD そんな型番なんかに振り回され始めると
まず本当に欲しいマシンにたどりつけない

最近はクリエイティブ系ソフトだけでも
Adobe CS4 / Steinberg CUBASE5 という
映像と音楽のもっともメジャーなソフトが
とても大きなバージョンアップをした

何故か

それは32bitにいよいよ深刻な限界が訪れているからだ
このままだとPCの世界は進化を止め安売りに走り自滅する他ない
それほど32bitの呪縛は恐ろしく差し迫った問題だ

しかし多くのお客さんは64bitと聞くと「使えない」と思ってしまうから
商売としては64bitを大きくは言えない

そして恐ろしいことに
これらのソフトを紹介するメディアの人間も
このことに本気で気づいていないどころか
ただ生きるだけで精一杯というのが現実だ

僕はもうiMacで評価された様な魂の抜けた
CS4 や CUBASE5 の記事も話も聞きたくない
いくらお客さんのほとんどのマシンが32bitだからって
メディアまで同じにそこで止まってしまえば自殺も同然だ

なんて、長々と偉そうな事を書いてすみません

でも、とりあえず僕なりに思う、
活きたPhotoShop CS4 のマシンから作り
確かめてみたいと思います

今日はまず材料というか、レシピのようなものです
まずは写真だけ並べて、後日詳細を報告します








メモリスロット16本+PCI-Expressのマザーは多くなく
このSuperMicroX7DBi+も日本になくて昨日アメリカから届きました
これに2GbyteのFB-DIMMを16本さして32Gbyteの実メモリを得ます
CPUはXEON5450-QuadCore45nm x 2 個です
GPUはQuadroCXとほぼ同じ内容のGTX260-55nm
そして巨大なCPUクーラーにより超静音を狙います

実は3GHz程度のCPUの発熱はたいしたことがなく
熱いといわれるFB-DIMMにしても面積が広いので高回転のファンは不要です
ストレージも2.5インチHDD合計12台のRAIDで組んでいるので
発熱や容積が小さくて済むうえ、すばらしく静かです





PhotoShopが27Gbyteもメモリを占有しても
まだ5Gbyteもあまっています

いままで32bitのときは
OSとPhotoShopとあわせて最大3Gbyteで作業していたわけですから
これは大きな大きな違いです

春頃出るCore-i7タイプの5500番台のXEONでは
メモリスロットが12本に制限されるため
24Gbyteが実質的な最大メモリ容量になります

今までと違いこれからはCPUがすべてではなくなり
GPUでも画像演算などを行い処理速度は大変速くなります

いくらSSDが速いといってもDRAMと比べれば何百倍も遅いストレージは
もっともPCの処理速度の足手まといとなるでしょう
しかし急速な大容量化は歓迎するところです

現在のXEONで使われているFB-DIMMはとても安いし
32GByte実装できるという点で
DDR3タイプに変わる次期XEONが24Gbyteの壁を持つことを考えると
まだまだ当分使える気がします

もちろん4GByteDDR3モジュールが安くなるに越したことはありませんが
モリーメーカーはサムスン以外どこがつぶれてもおかしくない状況で
もし数社なくなることがあれば2007年の様に
突然メモリ価格が数倍に高騰してもおかしくありません
(DDR2-1G一本が7千円ぐらいから2万近くまで上がりました)

すみません長くなってしまいました

それでは結果を楽しみにしてください

山中潤