オーバクロックの基本・初歩的な話
■↑↑■Core2-45nmウエハー
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CPU(やGPU)はこの写真のように一枚の30cmシリコンウエハに数百個ほど作られます
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何億個というトランジスタを用いたCPUであっても
元は設計図にあたるマスクと呼ばれるフィルムに光をあてレンズで縮小させ
ニコンやキャノン製のステッパーという自動プリントのお化けの様な機械で
一枚のシリコンウエハに同じ写真をいくつも焼き付けていくわけです
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それをダイヤモンドカッターで一つ一つ切り離して
セラミックやプラスチックで固定し配線・接点を付けて
CPUとなりパソコンメーカーや箱に入れてお店に売られていきます
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■↑↑■Core2-45nmウエハーから切り出した一つ、つまりCPU
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intelならXeon5450もCore2QuadQX9770もCore2DuoE7200もPentiumE5300もCeleronE1400も
基本的に始まりに区別はなく、この切り出した一つ一つから
マーケットのニーズに応じて様々な名前を付けられ極端に異なる価格で販売されていきます
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なぜならCPUのコストの多くが研究・設計や製造設備にかかっていて
しかもそれが何千億とかいう莫大な金額なので
同じ物からキャッシュや倍率などを変更することで性能に差を付けて
沢山の種類の商品を作り出した方が合理的だからです
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・CPUバリエーション作りの基本
1.キャッシュ
例えばE8400のキャッシュを半分使わないようにしてE7200として販売したり
更に半分にしてPentiumにしたり、また更に半分にしてCeleronにしたりとかです
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2.倍率
またクロックに関しては基本周波数に対する倍率を変更します
333MHzに対して8.5倍なら2.8GHzのQ9550だし、9倍なら3GHzのQ9560になります
■↑↑■i-7 920 は 133MHz x 20倍 で 2.66GHz
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3.制限無し
最上位のExtreamはキャッシュが全て使えて倍率も自由に変更でき999ドルです
制限がありませんからi7-965が3.2GHzといっても
それが初期(使用前提)状態というだけなので2.6GHzのCPUにでも3.6GHzのCPUにでも
自由に設定することが可能です
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Extreamに少しずつ制約を付け加えて、バリエーション(CPUの型番)を作っていきます
制約が大きいほど、その分価格も安くしてゆきます
■↑↑■ブラックは制限無しの印
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つまりは、基本的には同じウエハーから作られたCPUなら
どれも最上位のCPUと同じクロックを出せる可能性があると言うことです
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しかしキャッシュが半分になっているとクロックを上げても性能は劣ります
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なのでオーバークロックする効率の高いCPUはキャッシュが全て使えて最も安いものになります
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つまりCore i7 なら920だし Core2Quad なら9550ということになり
実際これらのCPUならほぼ100%最も高価なExtreamの性能まで確実に出ます
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4.基準クロックアップ
オーバークロックの基本は333MHzの基準クロックを400MHzに上げて
333x8.5=2.8GHz を 400x8.5=3.4GHz にするといった方法ですが
基準クロック自体が純正の物でもQX9770は400MHzでQ9650は333MHz
PentiumやCeleronなら266MHzとかもありますから
基準クロック変更行為そのものはおかしな事ではありません
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5.殆どの場合そのCPUシリーズの最高周波数までのクロックアップ程度では問題は生じません
僕は3.4GH程度まではオーバークロックというよりは調整の範囲程度だと思っています
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6.しかし発売されていない存在しないクロックまで上げるには注意が必要です
具体的には3.5GHz以上です
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7.そして現時点のintelのCPUが過度なストレス無しで動作するのは
経験的には4GHzだと感じています、4.5GHz以上は危険です
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8.しかし最も大切なことは、ここまでの話はあくまでCPU単体の話であって
良い冷却装置・良いマザーボード・良いメモリの3つがそろわない場合は
2.4GHzのCPUが2.8GHzにも上がらないことが当たり前にあります
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9.どんなにオーバークロックをうたっていて機能が豊富そうに書いているマザーボードでも
また素晴らしいオーバークロック性能を誇るマザーを販売している有名メーカーであっても
オーバークロックの性能はマザーごと、そしてその時点のマザーのBIOSバージョンで極端に変わります
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10.オーバークロック性能の低いマザーで無理にクロックを上げると故障につながります
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★しかし全ての条件がそろっている環境であれば
★3.4〜4.0GHzまでの常用オーバークロックは極めて実用的な物です
★GPU/VGAも冷やしてあげれば同じようにオーバクロック出来ます
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しかしCPUと比べるとVGAはもともとオーバークロック状態で使われているし
スペース的に冷却が難しいのでクロックアップの範囲は狭いものになります
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GPU/VGAはCPUのように自己保護機能がしっかりしていないので
無茶をするとCPUより遙かに壊れやすいです
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逆にCPUは自己保護機能がしっかりしているので
壊れると言うことはほぼありません
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マザーボードや電源も最近はとても品質が上がり簡単に壊れたりしません
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一方で400Wしかでないのに800Wのシールを貼って売られている電源が
超有名メーカーのものでも存在するので驚きます
実際に使い試すことがとにかく一番大切で、そして全てです
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■↑↑■GPU/VGAはあの小さな基盤の中に立地する独立したスーパーコンピュータだ
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GPU/VGAは今後のPCの鍵です、CUDAに代表されるGPGPUへの対応は革命的な進化をもたらします
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■↑↑■メモリは必ず冷やす! 自己保護機能が無いので一定の温度を超えると壊れやすい
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安くなりすぎたDDR2と比べると、DDR3に粗悪品は少なく感じます
しかしオーバークロックには飛び切り性能の高いメモリが求められます
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11.PCのトラブルの殆どはオーバークロックよりソフトウェア的な問題が多いです
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オーバークロックしているとソフトが動作するマージンが狭くなるので
ソフトのトラブルが出やすいと言ったことがあるかもしれませんが
それらは結局オーバークロックしていなくても遅れて発生します
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トラブルで最も多いのは動画や音声のコーディック関係です
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ダウンロードしてきた様々な形式の動画を再生するために
多くのコーディックを入れると必ずといって良いほどトラブルが発生します
最近はネットを開くだけでも動画や音声が当たり前に出てきますから
どこかのホームページを開いただけで落ちたりします
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またそれらのコーディックやプラグインは
ネットサーフィンしているだけで
半自動的に組み込まれていきます
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時にはアンチウイルス・セキュリティソフト自体が
Windowsまで壊してしまうことがあります
個人的にはノートンシステムワークス+インターネットセキュリティを
絶対的に信頼しているし、お勧めもしています
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システムワークスのシステムドクターを一週間に数度行うだけで
Windowsの寿命がとても長くなります
通常アンチウイルスやセキュリティソフトには
システムワークスのようなWindowsメンテナンスの機能はありません
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ウィルスやクラックをいくら強力に防御しても
ソフトのメンテナンス作業なしの状態では
PCのトラブル処理は片手落ちと言わざるを得ません
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しかしハードディスクをデフラグしたり
物理フォーマットしては絶対いけません
あれはハードディスクが1GB以下の時代の話です
今のハードディスクはあまりに巨大で極端に精密です
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そもそもぎりぎりまでハードディスクを使ってはいけません
常に半分程度の空き領域を設けておくだけで
スピードが落ちこともなくトラブルも少なくなります
半分も空き領域があれは断片化も発生しにくくなり
そもそもデフラグの必要もなくなります
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1TBクラスのハードディスクをデフラグするなどは自殺行為に等しい行動です
例えそれがWindowsに標準で装備されているツールでもよほどの注意が必要です
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BIOSやDriverは問題が無い限り更新しないこと
新しいからよいとは限りません
むしろトラブルの原因になります
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正常に動いているPCはそのまま使い続ける、これがPCの基本原則です
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一つのPCにインストール出来るソフトの数は限られています
アプリケーションが増えてくるとどこかで相性問題などが発生し
必ずトラブルが発生します
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Windowsは途轍もなく巨大で恐ろしく複雑なソフトです
その上に様々な国の会社や人が作成したアプリが走り回るのですから
交通事故が多発し、結果、Windowsやアプリはいつかは必ず壊れます
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しかし極端に神経質にならないことが大切です
その時はクリーンインストールすれば良いだけのことです
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心配しすぎてWindowsを壊してしまうお客様がたくさんいます
リカバリーを繰り返すとかえってトラブルが増え
最悪ハードディスクがおかしくなることもあります
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最近のリカバリーは優秀ですが完全ではありません
一番よい方法はやはりクリーンインストールです
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PCをつかっていれば
いつかは必ずトラブルと出会いますが
最近のハードは簡単に壊れる物ではありません
ソフトや設定を直してあげればほとんど治ります
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せっかく買ったPCですから
恐れずガンガン使いましょう
上に書いた項目を注意していれば
たいてい大丈夫です!!
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壊れたとき自分で直せるスキルを持ちましょう
クリーンインストールとドライバーの入れ方
なれれば簡単なことです
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オーバークロックを恐れたり
トラブルの時は先ずオーバークロックが原因と感じがちですが
実際にはソフトが原因であることが殆どなのです
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もちろん過度なオーバークロックはソフトもハードも壊してしまいますが
JUNSで行っている程度の物は極端な物ではありません
またクロックが上がらない場合は無理に上げたりしません
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Core i7 は 極めてオーバークロック耐性が高いものです
これはCPUだけでなくCore i7を取り巻く環境が
Core2 とくらべてかなり高品質になっているからです
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間違ったこともいろいろ書いているかもしれません
CPUの工場も見たことがないのに想像や聞いた話から書いて申し訳ありません
でも、たぶん、大きくは違っていない筈です